平成8年にある大手メーカーでは管理職に成果主義の賃金が導入され、同時に全ての評価者に対して評定者訓練を展開していった。以下は、その時使用したテキストからの抜粋です。(このテキストは時代の波を超えて現在も使用されています。)
●人事考課の目的
社員の一人ひとりの職能特性を捉え、長所・短所を把握することによって指導・育成点を明確にし、能力育成と活用を図る。
【マネージャーの本来業務の一つ】
●人事システムの見直しの方向付け
● 変革に必要な条件(評価関係)
(1) 自発性・自主性を喚起する為に、システムのオープン化が必須条件
(システムの全員周知・個人面談・合議制評価・評価のフィードバックの確実化が運用の決め手)
(2) 形だけ変えても、本当の価値観の変革にはならない
― 行動改革が伴わないケースが多い ―
(あるべき姿を全員で確認した上で改革をスタートさせて、数年計画で着実な改革を目指すのが成功の鍵)
(3) 評価の精緻化・機械化(ハードウエア)でなく、納得性と透明性(ソフトウエア)の重視が大切
(人が人を評価するという現実を直視して、外見を整えるのは一定程度―シンプル―に留め、評価者の意欲 とスキルアップを図ることが第一歩)
 成果主義は結果主義でない。金に差をつけるのが目的でなく、その人の行動プロセスを事実(アウトプット)中心でみる事によって、より高い成果を出させるような人材を育成していくことを強調している。

 平成8年当時世間で宣伝されていた、年俸制や単純な「賃金の上がり下がり」のインパクトが目的でなく、年功や情意に流れない本当の人材育成が目的と明確に唱って出発した。